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振り返らない。忘れるまでは。

ワケあり

どういった理由なのかはよくわからない。あまりピアスを付けていなかった彼女が俺のあげたピアスをよく付けている。

「彼女」と言っても彼女と俺は付き合っているわけじゃない。単純に女性を呼ぶ名称として「彼女」と書いているだけだ。彼女とは単なる会社の同僚、上司と部下という関係だけなのだ。それに彼女には恐らく、というかほぼ「彼氏」がいる。彼女の口から彼氏の話は一度たりとも語られたことはないが、噂に聞こえてくる訳ありの彼氏、そのやりとりが日常から透けてみえるのだ。

俺が彼女にあげたワケありのピアス。ワケありの恋愛をしている彼女。俺自身もワケありのピアスの行方を正直に話すことはできないワケありの生活。

ワケがあることに何かしらの共感でも感じさせることができたのだろうか?

彼女の耳に光るピアスを見るたびに、うれしさと、またそれとは別のワケありの感情が湧いてきて俺を複雑にさせる。

俺のワケありの想いがまわる。