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振り返らない。忘れるまでは。

蜘蛛が嫌い

今日のことなんだけど、駅で前に座っている女性の背中に羽蟻っぽい虫がとまったんだよね。その人、白い服だったから黒い虫がよーくわかってね、アタシ目は良いから。

で、その虫が這って首の方へ上がっていくわけ。アタシは「あー恐いなー恐いなー虫嫌だなー…」と思ってね、アタシ虫が嫌いだから。

そこでふと思い出したんだよね。こんなことが前にもあったぞと。多分ひと月も経っていないけど、その時は電車の中で白いセーラー服のJKの背中に蜘蛛🕷が居たんだよね。蜘蛛ってさ、すごく気持ち悪いカタチしてるじゃない。たくさんある足の動きもキモい。世界には毒を持ったクモ🕷も居るし、ちっちゃいのからでかいのまでバラエティに富んで気持ち悪い。まったくエモくない。アタシは特に子供の頃から蜘蛛が大嫌いだったの。

もし仮にアタシの背中に蜘蛛がいたりしたら、『ウヒィ⁉︎』とか奇声を発してバタバタしながら奇妙な動きをして走って逃げると思うのよ。逃げるは恥だが役に立つってヤツ。

だもんで、可憐な女子高生の背中に蜘蛛が居たらとっても可哀想だと思うし、アタシも勇気を出して蜘蛛を退治できると思うの。まあ、その時の蜘蛛は米粒みたいなサイズだったというのもあるしね。

でも、これがおっさんの背中だったりジジイやババアや小学校中学年以上の背中に蜘蛛がいたとしてもまあ取ってやろうとは思わないんだけどね。JCJKJD辺りであれば積極的に取りに行きたいとは思うけどね。

 

でも、その時は取ってあげられなかった…。

 

背中の中央に居た小さな蜘蛛が這い上がってセーラー服の背中の大きな襟の下に潜り込んでゆくのを、ただ黙って見ていたんだ。見ることだけしか出来なかったんだね。

今時は電車の中で女性に触れようものなら痴漢として扱われ、『無実だ!冤罪だ!』と叫んだところでまったくの無意味。停車した駅で鉄道警察隊や駅員の追っ手を線路に逃れて電車に轢かれ性的犯罪者として無様な死を遂げるしかないわけで、または声を掛けたとしても『声かけ事案』として防犯メールに容姿や背格好を載せられ、セクハラだと訴えられ声がトラウマになってPTSDだ慰謝料を払わされて社会的に抹殺され、家族親族友人に見放され変態のそしりを受けて、ひっそりと富士の樹海や東尋坊や新幹線の線路に行かなければならなくなってしまうわけです。

そんなコトが頭の中を駆け巡ってしまい結局は蜘蛛に陵辱されてしまうかもしれないJKを見殺しにしてしまったわけです。

勇気のなかったアタシを許してほしい。リスクをかえりみることが出来なかったアタシをどうか許してほしい。

蜘蛛でJKが悲しまかったコトを祈りたい。女性の背中にとまった羽蟻は肩まで上がって飛んで行った。

アタシはどうすれば良かったのでしょう? キモくて金の無いおっさんはあの時どうしたら良かったんでしょうか?

言いたいことも言えないこんな世の中…

 

Wait & See ~リスク~

Wait & See ~リスク~

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